陰と陽
今回は「陰と陽」ということについて少し書いてみようと思います。
一般的には「明るくポジティブ」であることが良いとされていると思いますから、「陰と陽」でいうと「陽」は良いけれど、「陰」は「暗くてネガティブ」というイメージになるんだと思います。
なんとなく「ネガティブ」な感じがする人に、「もっとポジティブに考えなきゃ!」なんていうアドバイスを投げかけるシーンは至る所で見かけますし、「まぁ、それもそうだな〜」なんて思ったりもします。
でも、ただひたすらポジティブであろうとする人には、どこか「痛々しさ」を感じることがあります。
「いつも明るく元気でポジティブな自分でなければならない!」
そう自分に言い聞かせて演じているような・・・
もしくは、自分のネガティブな面を見ないために、ポジティブなイメージにすがっているような・・・
そんな気さえすることがあります。
もちろん、明るく元気でポジティブなことはすごく良いことなんですが、やっぱり人間ですから、ポジティブな部分だけではないでしょう。
陰と陽
「陰と陽」について、ウィキペディアにはこう書いてあります。
陰陽(いんよう)とは、中国の思想に端を発し、森羅万象、宇宙のありとあらゆる事物をさまざまな観点から陰(いん)と陽(よう)の二つのカテゴリに分類する思想。陰と陽とは互いに対立する属性を持った二つの気であり、万物の生成消滅と言った変化はこの二気によって起こるとされる。
そして、この図柄にある通り、「陰と陽」は表裏一体であり、どちらか一方だけというわけにはいかないものだと思います。
つまり、「陽」を語るなら「陰」も受け入れなくてはいけないし、「陰」を押し出すなら、同時に「陽」も押出さなくてはいけない、ということです。
これがないと、「なんだか薄っぺらいな〜」とか「なんか深みがないな〜」などと感じられるんじゃないかと思います。
矛盾の中で生きる
人間も、こうした「陰と陽」を併せ持った存在であり、矛盾の中で生きている存在なんだと思います。
しかし、先ほど書いたように一般的にはポジティブな部分が良しとされていますから、ネガティブな部分には目が向けられずに取り残されていることが多いような気もしています。
ポジティブであろうとする人は、ネガティブな感情が湧きあがってきたら、「こんなこと考えてはいけない!常に明るくポジティブであらねば!」とその感情に蓋をしてしまうかもしれません。
こうしたことは社会全体でも起きているような気がします。
そうして抑え込まれたネガティブなエネルギーは、行き場をなくしてどこかに溜め込まれ、大抵何かしらの形で表面にいずれ噴出してきます。
つまり、ここで言いたいことは、「人間は陰も陽も両面持ち合わせた矛盾を抱えた存在なんだから、それを認めて受け入れてバランスをとって生きていこうよ!」ということです。
ただ「明るくポジティブ」に生きようとするのでも、「暗くネガティブ」に飲み込まれて生きるのでもなく、「両面受け入れた上で生きるのが最も力強いよ!」と言いたいわけです。
力強く生きるために
そして、そのバランスをいかに取るかという点でコーチングが役に立ちます(と、軽く宣伝?です)。
コーチングでは、両面に意識を向ける機会があるはずです。
明るくポジティブな「陽」の部分にも、暗くてネガティブな「陰」の部分にも。
力強く生きていくにはどちらも必要なことだと考えるからです。
普段は大抵どちらか一方にしか焦点が当たっていませんから、そこにもコーチングの価値があると思っています。
力強く生きるために、コーチングで「陰と陽」のバランスを取る。
今回はそんなテーマで書いてみました。
おしまい