問題解決ではなく未来志向
なんとなく、以前読んだ本なんかを引っ張り出してきて一気に再読しました。
テーマは、「問題解決ではなく、未来志向の対話」という感じでしょうか。
我々は誰もが、目の前に現れた問題は大抵解決することができます。そして、それがうまい人が社会的に成功していきます。
昔学んだビジネススクールで教えてもらったことも、思い起こせばその多くが「問題をいかに効果的に解決するか」ということに焦点が向けられていた気がします。
もちろん、それは必要なことですが、それだけでは時に根本的な問題は解決しません。
やっぱり、面倒でも「そもそも我々は何者なのか?」という問いに立ち戻らなくてはいけない気がしますし、現在の問題点や過去の経験から引っ張り出した対処法だけで生きていると、なんとなく先細りしていく気が否めません。
今の時代、やっぱり過去の延長線上に輝かしい未来を描くのは難しいからです。
私は、フォードが自動車を開発した時のマーケティングの話が好きです。
「フォードが自動車を開発した時、もし顧客にアンケートをしていたら、きっと「もっと早く走る馬車」を開発していただろう」というものです。
つまり、馬車しか知らない顧客に「何が欲しいですか?」と聞けば、「もっと早く走る馬車」「もっと楽に打てる鞭」が欲しいと言うだろう。
問題解決思考であれば、全く新しい自動車という乗り物を開発しようとは思わないだろう、というものです。
コーチングにおいてもそれは同じことです。
過去の経験がその人を作っていますから、過去や現在のことについて話をすることは大切です。
でも、それだけだとやっぱり閉塞感が打ち破れないことがあります。
まだ見ぬ、全く未知の未来について語り、そこから何かを引っ張ってくることで、新たな展望がひらけてくることがあります。
そんなことを考えていたから、これらの本をもう一度読んでみよう、と思ったわけです。
一度読んだ本も、もう一度読むと、以前と違った発見があったりするので、気に入った本は何度も読むことをお勧めします。
「問題解決思考」でなく「未来志向」。
今の時代にはもっとこれが必要なのかもしれません。
では、さようなら。